【映画】羊たちの沈黙(ネタバレ有)
最近原作の小説を読み、映画版が猛烈に見たくなり鑑賞。
映画はむかーし見たのですが、その頃はあの脱走のシーンで結構ビビってた記憶が。
以前、ハリウッドに遊びに行った時に映画博物館みたいなところがあって、
そこにレクターが収監されていた独房が再現されていてメチャクチャ興奮しましたw
あとマダムタッソーにレクターの蝋人形があって、それもしっかりツーショット撮影。
楽しかったな・・・。
話は逸れましたが、映画の感想は「原作と比較すると物足りないけど随所に素晴らしい演出があるなー」でした。
原作は上下巻なのですが、各キャラの心理描写が細かく描かれていて、キャラ像が鮮明に想像できるんですよね。
それが映画だと省略されたり、表現しきれていないところがあるので、行動が突飛に見えてしまったりして、小説ほどにはストーリに緻密さや整合性が感じられませんでした。
特にクロフォードの描写が結構省かれていたので、その分、クラリスの行動原理が読みにくくなってしまったと思います。
クロフォードはレクターとクラリスを繋ぐ重要なキーパーソンであり、クラリスの行動原理を作りあげている人物だと思うので、そこをもっと丁寧に描写すべきだっと思います。
ですが、2時間の映画の尺の中では到底無理だと思うので割愛は仕方ないのかな。
映画だけではなく小説で補完した方がより面白さを感じられる作品だと思います。
ストーリー物足りませんでしたが、随所の演出は素晴らしかったです。
特にレクターの脱獄とクラリスの犯人との対決のシーン。
警官に扮したレクターが殺した警官から剥ぎ取った顔の皮を取り、背後の警官に襲い掛かるシーン。
いやーゾクゾクしましたよ。素晴らしい!
あとラストの暗闇の中でのクラリスと犯人の対決。
ここは文句なしにベストシーンです。
犯人目線で暗闇の中、右往左往するクラリスを見ることが出来るのですが、
すぐには殺さずに髪をそっと触ったりして、彼女の狼狽ぶりを楽しむ犯人の異常性。
結末が分かっていたのでそこまでハラハラしませんでしたが、公開当時に結末を知らずに見た観客は相当恐怖を感じたことでしょう・・・。
レクターを演じたアンソニー・ポプキンスは正に適役。
彼以外は考えられないくらいにハマっていましたね。
アカデミー賞を取っただけのことはある評判通りの良作である本作。
ぜひ原作と合わせて見て頂きたいです!